なんでもかんでも一方通行

どっかのオタクがお気持ち表明してたり感想書き連ねてたり。

1993年にタイムスリップしてきた

幕張メッセ4ホールという名のタイムマシーンに乗って、俺は1993年のライブに参加してきたのだ・・・

 

 

B’z LIVE-GYM Pleasure ’93 -JAP THE RIPPER-」「B’z LIVE-GYM Pleasure ’97 -FIREBALL-」フルバージョンを日本最大級の映画スクリーンを使用して上映、この報を聞いたとき衝撃が走った。

え?お前フル尺の映像持ってんの?

え?じゃあjuiceとかIN THE LIFEツアー見たいんやが・・・

 

B’z LIVE-GYM Pleasure ’93 -JAP THE RIPPER-」(以下、JAPと表記)は当時VHSとDVDで映像化されたものの、約3時間にも及ぶライブ全編を映像化するには容量が足りず、大半がカットされていた。(時代を感じる)

B’z LIVE-GYM Pleasure ’97 -FIREBALL-」(以下、FBと表記)はライブ映像自体がビデオ化されておらず、一部楽曲のみが断片的に映像作品に収録されている程度(後述)で、頭からケツまでフルで見通すのは不可能であった。

それがこの2023年、超高画質高音質で蘇る。

「タイムスリップ」という表現は、俺が上映中に感じたことだ。

腹の芯にまで響く大音量のサウンドに、ハチャメチャにどでかいスクリーン、何よりその臨場感や没入感だ。今、幕張メッセ4ホールは1993年7月31日の渚園になったのだと、1997年3月23日の東京ドームアリーナ席になったのだと、そう思わせてくれた。

 

当時のセットリストを振り返りながら、「ここそうだったの!?」と30年越しに明らかになった事実を見て行こうと思う。

俺がいつもお世話になっているB'zの過去のセットリストをまとめた個人サイトだ。

bz-imk.main.jp

 

JAP THE RIPPER

上映前の映像では二人がファンからの質問に答える。

Q.渚園でライブをやった感想は?

稲葉「2003年にやった時は台風来ちゃいましたからね」

松本「その節はご迷惑をおかけしました」


Q.全世界どこでもライブができるとしたらどこがいいですか?
稲葉「空港の滑走路でライブやるなんて構想が昔ありましたよね」
☝これは初耳!もし実現してたらヤバかっただろうな…

 

 

オープニングは2分からカウントダウンされていくシーンから始まる。もうこの時点で初見だ。ビデオではカットされている部分。

チクタクチクタク…と時計の音が鳴り響き、ファンは興奮が止まらない。B'z本人も若いしファンの皆様もお若いですね。

大型ビジョンの数字が0になるとサイレンが鳴り響き、サポートメンバーが登場。そしてPleasure'93のInstrumentalが流れ盛り上がりは最高潮に!特効、煙に包まれた中から出てくる全身ゼブラの松本孝弘。JAP THE RIPPERがついに幕を開けた!

稲葉さんの「Pleasure '93にようこそ!」から始まったのはOH! GIRL。トロンボーン隊による豪華演奏に当時の黄金メンバーキーボード増田隆宣、ベース明石昌夫、ドラムス田中一光が最高のステージを創り上げる。
4曲目はKARA・KARA。この時代に高画質・高音質で観れること大感謝だ。

 

からからに渇いてるから
ちょうだい おまえのしずくを
びわれそうな 心の大地に
愛情そそいでよ

 

なんて歌詞なんだ…


NATIVE DANCEでは稲葉さんがクレーンに乗って歌う。野外ならではの演出だ。

MCで「ちょっと懐かしい曲行くぜ!」のあとにGO! NUDE! GO!。本当にレアすぎるだろオイ。この暑い野外ライブに最高にイケてる曲だ。

ハートも濡れるナンバー ~stay tonight~はデビューシングルのカップリング。
増田さんのキーボードソロの後に愛しい人よGood Night...、LADY NAVIGATIONが立て続けにアレンジ版で披露される。

稲葉「カップルなんかもうイチャつきまくりながらスロウ・ダンスしてみてください」の後には月光。イカしすぎだぜ稲葉浩志


待ってました星降る夜に騒ごう。俺はこれを見るためにタイムスリップしたといっても過言ではない。今年のPleasureでもやってくれんかなぁ。
『快楽の部屋』では松本さんのギター爆破パフォーマンス。爆発に巻き込まれてぶっ倒れてスタッフに運ばれるシーンにみんな笑ってた。

HOT FASHION -流行過多-は最高に盛り上がれるアップテンポさ。稲葉松本は汗まみれになりながらステージの端から端まで走り回る。
「今日、このJAP THE RIPPERというイベントに携わってくれた全ての人たちに捧げます」から、RUN。しかしライブはまだまだ終わらない。
稲葉さんが服をめくると現れたのは太陽。裸足の女神、BAD COMMUNICATIONと息つく間もないラッシュ。
アンコール待ちはまさかのノーカット。結構長くて、この「間」がまさに当時のライブ感を際立たせた。映像作品なら通常カットされる部分だろうが、本当に「ノーカット」だったのだ。

水槽に入っている金魚の映像という謎の時間を挟み、アンコールでトランペット隊を紹介。太陽のKomachi Angel、BLOWIN'。
そしてダブルアンコールとなったさよならなんかは言わせない。エンディングが流れながら花火がバンバン打ちあがる。3時間が本当にあっという間で、我々は時間旅行を終えた。

本当にエネルギーに満ち溢れたライブだった。当時松本さんは32歳だし、稲葉さんに至ってはまだ20代だ。初の野外ライブのお祭り感と躍動感は格別だった。タバコを吸いながらギターを弾く松本さんも時代を感じる映像。

 

FIREBALL

の前にまさかのB'z本人が舞台挨拶に登壇!!!!!!

会場が暗転し、Pleasureのイントロが流れてステージがライトアップされた瞬間観客が「うおおおおおおおおお!!!!!!!?!?!?!?」と大歓声。

 

稲葉「みなさんこんにちは」
松本「こんにちは」

稲葉「一応見せてくださいよ、これ」
(松本、背番号を見せる)
稲葉「ショウヘイ オオタニですよ」
松本「いやぁ昨日日韓戦見てきました*1、素晴らしかったです」

稲葉「こういうテーマパークみたいなね、いろんな食べ物とか皆さん食べたと思うんですけど、なにか食べられましたか」
松本「カレーパン最高だったね」
稲葉「僕もピザを包んだものとか食べましたけども、本当にどれも美味しいので、こういった素晴らしい展示スペースなどですね、スタッフの皆さんが寝ずに作ってくれました」
ファン(拍手)

 

稲葉「ちょっと皆さんの前で喋る時間があるということで、いくつか質問とかにも答えていこうと思うんですけども」


Q1. 当時大阪ドームで見たCallingに鳥肌が立ちました。お二人は未発表曲を初めて披露するとき、どんな気持ちなんでしょうか


松本「僕はあのときピアノを弾いたんですよね、なのでめちゃくちゃ緊張しました」
稲葉「ひょっとしたら次のPleasureでも未発表曲を披露する機会があるかもなと」
ファン「おおおおおおお!?!?!?(大歓声)」
稲葉「言ってみただけですよ、司会っていうのはそういうものなので…」
今日も絶好調の”稲葉節”に爆笑。

 

Q2.ライブで披露されたDo meは後にSURVIVEに収録された際にだいぶアレンジが変わりましたよね。経緯は?


稲葉「まああれもライブのために書き下ろした曲なので、半分くらいしか理由覚えてないんですが、まあアレンジ加えようということで」

 

Q3. 松本さんはもうライブで歌うことはないんでしょうか?きっと松本さんは「歌わないよ〜」と言うと思うので、稲葉さん説得を!


稲葉「どうでしょうか」
松本「いやぁもう皆さんにお聞かせするほどね、彼の方が凄いですから…」
ファン「聞きた〜い!」
松本「またまた」
稲葉「ひょっとしたらあるかもしれないと」
松本「お気遣いありがとうございます」

 

稲葉「ではそろそろお時間ということで、喋りすぎてしまいました」
ファン「え〜!」
稲葉「いやいや、これからFIREBALLを見るのがメインですから…無修正ですよ!無修正版!
ファン「うおおおおおおお!」
稲葉「皆さん、楽しんでいってください」

 

bz-imk.main.jp

Opening SEに感動。これ聞いたことある!!!ってなった。*2

二つの火の玉が宇宙を駆け巡り、B'zという名の惑星に突入し爆発。巨大なアームが開いてFIREBALLが始まった!映像CGを多用しているのに時代を感じる。
2曲目は発売当時のメガヒットナンバーであるLOVE PHANTOM!イントロの歓声が凄いし、目を見開く稲葉浩志のカッコよさが限界突破している。


ドームだぜ!ドームだぞ!とシャウト入れまくりのB'zのLIVE-GYMにようこそー!!
Wonderful Opportunityではファンあんまり踊ってなかった。まだ振付が出来る前?
Easy Come, Easy Go!では稲葉さんもギターを持つ。
TONIGHT(Is The Night)はエロい!稲葉さんの腰使いどうなっとんねん。
SNOWはレア枠。これが聴きたかった!!!
ティンパニ演奏では「なんやっちゅうねん」と関西弁に合わせてティンパニーを叩く。からのNATIVE DANCE!イントロのベースが気持ち良すぎる。バチを投げ飛ばしてマイクに持ち変えるテクニックにシビれる。巨大モニターに映し出された謎CGの全容判明!今年はこの振り付けで行こう。


稲葉さんソロの風船。ハーモニカを吹きながらピアノを演奏。

 

サブステージに現れたのは松本さん、なんとビックリ次は松本さんのソロMC!!!!!超貴重映像!!!

松本「お前もたまには喋れと、そういうこと言うやつがいるんですよ」

「何の話をしようかなと、まあ政治経済の話とかB'zの名前の由来とか考えてきたんですけども、お天気の話をしようと思います」

(ここででっかくカンペが出てくる)

「地方気象台午後6時発表…」と事務的に天気を読み上げる松本さんがシュールw

そして松本さんによる Nothin' But The Blues、原曲の英詞で歌唱!!!!

松本さんが歌ってるとこ、本当に初めて見た。

この後松本さんはムキムキのグラサン外人に担がれたと思ったらドームのバックステージに消え、エレベーターに乗って外に出たかと思ったらタクシー!?

タクシーの中でもたばこを吸い、優雅にドームを半周。再びドームへ入りメインステージへ!本番中にライブを抜け出してタクシー移動とは・・・※実際は収録映像らしい


再開後はReal Thing Shakes。まさかの原曲キー披露。この時は声出たのか…
MC 「DO-ME」歌練習。

稲葉さん「D O M E、シてシてって意味です」にファン黄色い歓声!

DO-MEは本当にアルバムに収録されている音源と全然違うどころか歌詞まで違う!?

巨大バボット登場でGIMME YOUR LOVE -不屈のLOVE DRIVER-。これは既に商品化されている映像と全く同じか?
アンコールでは楽屋に潜入。稲葉さんの半ケツに黄色い悲鳴!!!松本さんと稲葉さんが水をカメラに吹きかけるのはここのシーンだったのか…
Callingは松本さんがピアノを弾く。この曲もライブでの披露後にアレンジが施されたため「この声が聞こえるかい」部分の大サビが当時はまだない。
稲葉さんが「スタンド聞こえるかい」とライトを照らす。壁面の広告を読み上げてそこの真下の観客は映し出されるという、初のドームツアーならではの演出。企業名を読み上げる光景、どっかで見たな…

てか、97年当時はファイターズの本拠地も東京ドームだったな。(熱パ ファイターズと稲葉さんが読み上げた)


ラストナンバーはお決まりのRUN。遊び心たっぷりのハチャメチャな東京ドーム公演は幕を閉じた。最後は二人からの直筆メッセージがスクリーンに映し出された。

イナバ化粧品のムスコより。

 

 

いやこれ映像作品化してないの本当にもったいなさすぎるだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

B'zのライブと映像化の関係

さて、俺は何度「映像化しろ!」と叫び続けただろうか…

今でこそライブ後数ヶ月したら映像作品が発売されるが、そうなったのはつい最近の話である。B'zはライブの映像作品化に消極的で、90年代に至っては91年、93年、95年のPleasureツアーしか映像化されておらず、99年のBrotherhoodツアーも「もう一度見たい」アンケートで映像化が決まったほどである。*3

その後何故か2002年のGREENツアーと2003年のFinal Pleasure渚園公演のみ映像化され、また間が開いて2006年のMONSTERツアー、2008年のPleasure以降は恒常的に円盤が出るようになった。

同年にはデビュー20周年を記念して、過去の未公開ライブ映像複数の公演を繋ぎ合わせて構成された作品、B'z LIVE-GYM Hidden Pleasure ~Typhoon No.20~が発売されている(当時の収録映像見てると97年のFBって割とピックアップされてたんだな)

そして2013年、未公開ライブ映像3ヶ月連続リリースということで今更2001年、2005年、2008年のACTIONツアーをフルで映像化するに至ったのだ。

そんでもって日替わり曲まで完全に収録され出したのなんか2018年のHINOTORIからだ。

B'zの昔のライブ映像作品は本当に出ない。頼むから1つの公演をフルパッケージ化してほしいと思う。FIREBALLツアーは本当にギミック満載、貴重映像満載の良いライブであった…

Treasure Landはなんだかんだ盛り上がって終わったみたいで良かった。

こうしてまた不定期開催してくれれば嬉しい。

*1:舞台挨拶当日は3月11日

*2:2003年のFinalPleasureのOPSEは過去のLIVE-GYMで使用されたOPSEが繋ぎ合わさって出来ていると言われており、その答え合わせが出来た。

*3:かつてベストアルバムですら出すのに消極的だったので、恐らくライブ映像作品も「活動が終了した人たちが出すもの」という考え方なのかもしれない。知らんけど